三が日にテントで御朱印を書いていたらものすごいお叱りの電話が掛かってきました。
何か失礼なことがあったのだろうか?私には御朱印というものが分からなくなりそうなそんな出来事でした。ちょっと振り返ってみますかね?
その前に当社の御朱印のスタンスについて少しだけ。
御朱印は出来るだけ直書きで
私の神社では出来るだけ御朱印は直書きでを心がけています。とは言え忙しい時は出来ませんしお断りもすることだってあります。ましてやコロナ禍ではどうしたら良いものかと試行錯誤していました。昨年の令和3年の三が日、初めて書置きのみの対応をしました。コロナがどのようなものか分からない頃で感染拡大のリスクを考えたら難しいなと。
そして1年過ぎて令和4年の三が日、今年ですね。ご存じの通り、12月は感染者が大分抑えられた状態でした。茨城では感染者が報告されない日々が続きましたしね。なので今年は行けるだろうと。直書きを決めました。で、いつも問題になります。
三が日の忙しい中で誰が御朱印書くの?
職員(妻)といつもそんな話になります。祇園祭とか七五三とかは特にね。規模の大きな神社では筆耕の方(神職ではない御朱印を書くお手伝いの人)が繁忙期にいることもよくあります。ただ、私のような規模の小さい神社ではなかなかそこまでは行かないので神職が御朱印を書くわけですが当社にいる神職は3人…忙しい三が日…一昨年までは妻が書いていましたが今年はコロナ禍で作業も多いし妻は書く暇が無い。
もう去年みたいに書き置きにしたら?三が日忙しいでしょう?
と言われましたが
俺がテントで全部書くよ!直書きで。
てな感じで今年のお正月は全部自分で書くことを決めました。
なぜ私が書く事になったかと言えば、お正月は大勢の方に手伝いに来てもらい、年末に作業分担をするわけです。そうすると、権禰宜は祈祷、巫女さんは御守り頒布、お手伝いの方は奉納受付…と各役割を決めてお正月に向かうわけですが、実は宮司の役割は基本考えないと言うように話し合っています。
宮司の役割は考えないと言うのは語弊が生まれますが、なぜかと言えば、お正月になると氏子さんも甘酒接待や警備などのお手伝いに大勢来ますし来客もある。社務所や境内にいると良く声をかけて頂きます。なので氏子さんや参拝者の方々とのコミュニケーションで忙しく(有り難いことですよ)極力そちらを優先するので、歳旦祭などの宮司が奉仕しなければならない祭典は奉仕をして諸祈願は他の神職が奉仕する事になっています。私の管理する神社なので私にしか分からない事(警備体制や備品のある場所等々)が沢山ありますし地域の方々とのコミュニケーションも宮司の役割だと思っていますので出来るだけ声をかけられたらり氏子さんに呼ばれたらすぐに動ける体制でいたいのです。
なので、三が日に御朱印を書ける神職は私しかいないと言うわけで意を決して臨みました。宮司が対応できない出来ないときには書置きで対応しようと言うことに。しかし、準備段階でテントで御朱印を書く練習をしましたが大変でしたね。
○テーブルで書きにくい
○風が吹く
○手がかじかんで感覚がなくなる
○霜が張って足が痺れる
○お焚き上げの灰がまう
などなど。思いのほか大変でした。特に元日お参りに来た方々にはご理解頂けるんじゃないかな(笑)強風で極寒だったもの。あまりに強風で参拝者の皆様方に御朱印帳を押さえてもらいながら書きましたからね。ひどい文字だったと思いますよ。ごめんなさい。
てな感じで今年の三が日を迎えました。
元日は氏子の役員さんが総出でお手伝い下さったので強風極寒のなか何とか頑張りましたが、役員さんは元日のみで2日目3日目は職員と近所の有志の方々で対応しなくてはなりません。三日分の甘酒の仕込みだって私がやるんですからね(笑)
2日目3日目は味付けまでやっていますよ(笑)
さて、個人的には元日よりも忙しい3日目にその出来事はありました。
時に御朱印を求める方々は列をなしていました。目の前で御朱印を書く姿が珍しいようで喜んで下さった方々もいました。
ちょっと所用で席を外すと
「宮司。御朱印でーす」
などとお手伝いの方から呼び戻されて忙しかったですね。
しかしそんなときでした。社務所にいた職員(妻)が困ったような表情で外に電話を持ってきました。
「作務衣を着た神主じゃない人が御朱印を書いていて有り難みがないって問合せなんだけど…」「ササッと手抜きで書いていると…」
最初、私には何のことか分かりませんでした。
※今年は忙しくて写真が撮れなかったので全て昨年の写真です。
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