東京オリンピックの開会式を観ていました。
選手入場前のオーケストラの音合わせ。聞いているとどこかで聞いたことがある音色。匂わせですね(笑)
「まさかドラクエ?」
ドラクエの序曲が入場曲なんて思いもしませんでした。そして、最後もドラクエで締めてましたね。ちょっと涙ぐんでしまいました。ナイス選曲です。
ネットも大騒ぎですね(笑)勿論、賛否はあるんでしょうが、僕は選手達が勇者であり英雄のようにみえる素晴らしい演出だと思いました。
もうこの先序曲を聴く度にジーンとなりますね。 序曲をきいてこんなに感動したのはドラクエ3をクリアして以来です。閉会式はそして伝説へでお願いしたいです。
文化の成熟
さて、僕たちが子供の頃は親にゲームなんてと言われた時代でした。親がゲーム会社に文句を言って高橋名人がゲームは一日1時間と言っていた時代ですからね。
小学校の時に誕生したドラクエは初めてオーケストラ音楽を取り入れた画期的なゲームだったと思います。ピコピコ言っていたゲームが音楽を奏でているわけですからね。
開会式で採用されたドラゴンクエスト序曲はすぎやまこういち先生が5分で作曲しました。
5分で作られた序曲はオリンピックで入場曲になり永遠に語り継がれることでしょう。素晴らしいです。
話しは戻り、僕たちの世代はゲームが生まれた頃にリアルタイムで過ごしています。インベーダーは少し前の世代かな?当時はもちろん外で遊びもしましたが家ではファミコンです。親が怒るわけですよ。
ゲームの進化は素晴らしく、グラフィックとともに音楽も素晴らしく進化していきました。ゲームをしていた人なら今でも口ずさめる音楽が世代別であるはずです。それくらい心に残りますよね。
時は過ぎ、僕たちが親世代になると大人と子供だ一緒に楽しむようになりました。僕は大人になってしまったのでやりすぎは怒りますが、子供達とゼルダやドラクエを一緒にやっているときはやっぱり楽しかったな。
今では、世代を超えてゲームを楽しめる時代になりました。それくらい私達の生活にゲームが溶け込んでいるんでしょうね。
日本のゲームはいつの間にか世界の国々で遊ばれるようになりジャパニーズカルチャーとして紹介されるようになっていきました。リオオリンピックの閉会式もそうです。
マリオは世界で多くの方が知っているキャラクター。日本のゲームは日本だけのものではなくなっていたんですね。
そして、今回の東京オリンピックではゲーム音楽が入場曲となって世界に発信されました。日本の代表する音楽としてです。
ピコピコうるさいと子供のことに言われていたファミコンの音楽は世界に日本を代表する音楽として発信されました。
ドラクエは今年35年。この年数以上の時間をかけてゲーム文化は成熟されて日本の誇るコンテンツとして世界に発信されたわけです。嬉しいですね。
今までやったことがないこと。初めて試みること。必ず賛否が生まれます。でもそれは健全なことだと思います。僕自身、この仕事をしてきて常に賛と否のご意見をいただきながら歩んできました。特に20代の頃。お祭りの内容を改めようとすると、長老の方々から今までやったことのないものはやるんじゃないと怒鳴られたこともありました。でも今現在、それらはほとんど行われていて、それはやるべき当然のこととして祭礼に組み込まれています。
文化が成熟されていく。その課程。僕は自分の仕事を通して経験し、そしてオリンピックの開会式を観て感じることが出来ました。
幸せなことだなと思いました。
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