僕はこの仕事をする上で皆さんとは点ではなく線のお付き合いをしたいと思っている。
人生儀礼で例えたら、安産からお宮参りや七五三と神社を通して人生を紡いでいくお付き合いをしたい。点のお付き合いとはその時だけのお付き合いだ。もちろん、そうなってしまう場合もあるのでそれは仕方がないと思う。ただ、神職になったからにはこちら側からはご縁があった方々に求められたら距離や時間に関係なく伺いたいと思う。
数年前くらいからかな?このような話しがたまにあって本当に残念に思っているんだ。
要は、葬儀会社がどこかの神社や拝み屋さんと提携して神葬祭をする。葬式はするけれどその後の納骨や五十日祭などは遠方なので来てくれないから僕に依頼が来るんだ。
別に葬儀屋さんがどこの神社と提携していても構わない。ただ、一言伝えたいのは最後まで関われよ、寄り添えよって思うんだよ。葬式はやるけれどその後は知らないって余りにも無責任じゃないか。結局、玉串料がある程度見込めるものは遠方からやって来て、そうでないものは来ませんよってことなんだろう?
あんまりにも酷いじゃないか。
このような連絡が来ました。
「守谷市内に住むものですが葬式をしようと思ったら業者が指定した神社しか受付ないというのでそちらで行いましたが、それ以降は遠方でその後のお祭りに来てくれないのでお願いできませんか?」
今日もありました。埼玉の神社が奉仕したらしいです。それは良い。どことどこが提携しようが構わない。けれどちゃんと最後まで寄り添ってやれよ。我々の仕事は心のお付き合いじゃないのかよと思うんですがね。
今日連絡があった方には、このように言いました。
「私達と皆様のお付き合いは点ではなく線のお付き合いだと思います。やはり、葬儀を奉仕した方が行うべきだと思います。先ずは遠方でも来てもらえるかどうか確認したらいかがですか?私は遠方で神葬祭を奉仕したことはありませんが、私だったら喪主様からお願いされたら神職としての責務だと思いますので伺います。もし、埼玉の方に断られたらまたご連絡下さい。その時には奉仕いたします」
と。
僕は神葬祭はほとんどないけれど、自分の身内が亡くなったときに葬式だけ来てその他の祭典の面倒を見てもらえなかったら怒るけどなぁ…しかも遠いからって。
何でも便利になったのは良いけれど心通わないお付き合いじゃこの業界も先行きくらいかもね。
先日、ある住職さんがこんな話しをしていたな。檀家さんが葬式になり、遺族が葬儀社に連絡したら葬儀社に別のお坊さんを手配されて行ってしまった。菩提寺抜きの葬式が行われたわけだ。
葬儀社ももう少し考えてほしいな。バックマージンがあるのかどうかは知らないが、あなた方(葬儀社、宗教者)の裏で結局遺族は苦労されているんだよ。
15年前くらいかな。控え室にいたら営業が入ってきて
「当社では皆様から五万円頂くことになっております。」
えぇ、断ってやりましたよ。もうそれっきりですけどね!コンプライアンス的に大丈夫なのかね?
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