私が宮司になるときに

私が宮司になるときに⑳順風満帆迷うこと無し

お祭りが終わる度に

私が宮司になり、祭祀の長として、法人の代表として実際に法律上の責任者となり、発言権を得る事になった。だからといって今までと何も変わる訳ではないし、するべきことは今までと変わらない。今まで通りだ。ただ、今後は責任と二人三脚することになった。行動も発言も。常に判断というものが求められるようになった。自分の意志でというものだ。宮司が健在の時にはワンテンポ置いて物事の判断をすることが出来たし、氏子さんとの意見が合わないときには宮司に確認します、という逃げ口上も出来たけれど今度はそのような事は出来ない。

これからは自分の責任。

祇園祭は自分が宮司でいられるかどうかの、宮司でいて良いのかどうかの物差しみたいなものだ。このお祭りを通して、世間や氏子は神社や宮司に対してどのような感情を抱くのか?全ての物事は客観的に受け止めるようにしている。色んな意見や事柄があったけれど、今は変わったかな?

8年間の複雑は10年間の単純に変わったのかもしれない

単純?

何が単純になったかと言えば、自分のやることが明確になったと言うことだろうか。祇園祭を物差しにして自分の行動を、自分の立場でしか出来ないことを、自分の言葉として発信して、氏子と相互理解しながら、氏子と一緒に進めていく。これだけになった。

この10年、特に東日本大震災が発生してからの八坂神社の事業はめまぐるしいものだった。この震災後の8年間はただただ忙しく、反面、人間成長の良い機会を与えられているようだった。宮司に就任し、さてこれからどうすれば良いかとなったときの震災。きっと自分一人では何も出来なかっただろうが、総代さん方は能力のない私を応援して下さった。

浅学非才の宮司ですが無知な部分は知識がある方が、人脈がない所は人脈がある方が、不器用なところは器用な方が、意見を言えないときには意見を言って下さる方が、多くの方々が今日まで助けてくれました。

宮司と言う役職。

きっと世間で見てる方と実際になっているものとではギャップがあるかもしれませんね。宮司一人ではなにもできません。それは今後も変わらないでしょう。昨今、テレビや新聞を見ると神社を中心とした悲しい事件が当たり前のように流れています。

パワハラ
セクハラ
日本刀
殺傷

こんなことはあっちゃなりません、宮司は一人では何も出来ません。地域に支えられて信仰の場となるわけです。地域の方々に見放されたら終わりです。これだけは肝に銘じておかねばなりません。

そしてこれからも私の仕事は変わりません。前回にも書きました。

宮司として祭祀を行い、代表役員として法人を代表する。法を遵守し信仰の場を守る。

最初から思っていたことでしたが、昔はイメージしか出来なかったものが今は確信に変わったと言うことでしょうか。

もし私が船長ならば今、風を受けて順風満帆迷うこと無し、ただ、風はいつ止んでしまうか分からない。これからも風を読み違えないように生きられたらと思う。

地域のなかで生きる。こんなに大変で愉快なことはない。神社にいれば尚更さ。

故にこれからの宮司人生もがんばろう。最初から一貫して言っているじゃないか。これで食べていくって決めたんだから。


これで本編は終わりです。あとがき、まとめをしたら次からは本当に書きたいことを書こうと思います。

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