私が宮司になるときに

私が宮司になるときに ⑨人生のターニングポイント

分岐点

人生はどのようにして生きれば良いのだろう?

私は人生は喜怒哀楽の繰り返しなんだろうと思っている。仕合わせはその延長上にあるのだろう。楽しいだけではただの楽(らく)になってしまう。喜び、楽しみは怒り、哀しみと裏表。私のなかでの仕合わせはどれだけそれらをくぐり抜けてきたか、経験してきたかの延長上にあると思っている。もちろん、それらは表面上に出さないように心がけてはいるが。

晴天を誉めるには日没を待て

もし、人生に幕を閉じるときが来たら自分はやりきったって思いながら終わりたい。今に満足してはいけない。私は人生にやり直しはないと思っている。過去に戻ることは出来ない。失敗したこと、忘れたいこと、誰だってあるだろうが今の私を構成しているのはそれらの全てなんだろう。父親は死期を悟ったときに思い残すことは何もないと言っていた。そうなりたい。人生は一度きり。晴天を誉めるには日没を待つように私は仕合わせだなと言うより仕合わせだったなと最後に思えたらそれでいい。

神職人生を前編、中編、後編に分けるとしたら、宮司になるまでの平成21年6月8日までが前編、震災以降の事業が終わる今年の8月10日までが中編、そしてそれ以降が後編になるだろう。私はあと一つだけやっておかなければと思っていることがある。それが終われば私の仕事は終わりだ。目標は65歳まで健康で宮司職を全うすることである。65歳以降はなるようになれば良い。

人生のターニングポイント。それはくぐり抜けてきた本人のみ分かる瞬間。それを感じ取ったときに進むべき道を波に流されるように身を任せるか。自分の意思で越えていくか。私はセルフィッシュと呼ばれてもいい。自分の意思で越えていきたい。全ての事柄は表裏一体。上手くいけば意志が強い人と言われ、失敗すればセルフィッシュな人と呼ばれる。でも私はあのとき確かに感じた。あぁここだって。自分が今までここで培ってきたこと。ここで出さずに何時出すんだって瞬間的に思った。そう、あのお葬式が無事に終わったときに。あぁ、ここからは自分の意思なんだってね。あのときの私のことを望む人、望まない人、もう全て分かっている。家族も守らなければならない。ここまで色んなことを経験してきた。それらを今生かさずしていつ生かす?

お葬式から宮司になるまでの一ヶ月半は本当に色んなことがあった。そんなある日、私は妻にこういった。

「今、人生のなかで一番頭が冴えてるかもしれない。じゃー行ってくる」

そう言ってミスジャッジの許されない場へと向かう。

心の中で言葉を確認し、今まで決して表に出さなかった言葉を紡いで前へと進む。南へ向いて。

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