一般人が宮司になるまで

一般人が宮司になるまで ㉗それでも…それでもだ

それでも

それでも

私が心の中でよく使う言葉だ。

平成16年から平成17年。この頃が一番変革期で色んなことがあったと思う。良いことも悪いことも。総代長も代わり、自分の役割も変わり、本当に良い勉強をさせていただいたと思う時期だ。地域で働くこと、年長者とお付きあいすること。同年代の人間がなかなか経験できない事を経験できた。後々、大きな財産となる。

この頃からやっと微々たるお給料というものがいただけるようになり(つまり3年近く無収入だったのね)生活にも何とか出来るようになったころかな。

宮司との人間関係は相も変わらずだったけど、この頃からお参りの方々が増え始めたかなって感じるようになってきた。氏子さんからも落葉を掃いていればご苦労様と声をかけてもらえるようになり、境内にいると話かけてくれる人が多くなった。少しずつ環境が変わり始めた。

「よく神職になったな!良くやる気になったよ。大したもんだよ」

「お前が八坂神社を生き返らせてくれたんだよ」

「今までは何となくお参りしにくかったけど、今度はお参りできて嬉しいわ。今まではお参りすると何してるのって言われちゃうの」

なんて言ってもらえると心の支えになる。そんな声をかけて応援をしてくれた方が時代が巡って総代になり一緒に働いているのも縁なのかなと感じている。

やっていけるかなって感じ始めた頃

平成17年のお正月だったと思う。この頃になると元日に行列が出来るようになってきた。

役員さん「すごい行列だなぁ」

昼間、全く行列がなかった神社が夕方くらいまで行列するようになった。氏子さんの協力もあり賑わいも増している。甘酒が美味しいんだ。この頃、私はやっと何とか神職でやっていけるかなって感じるようになった。撒いてきた種が少しずつ芽吹いてきた、そんな感じを受けた。

ここから先は平成17年以降の話になる。長引くから駆け足で行こう。あんまり自分の話はしたくない。これ以降も驚くようなような話は続く。書いたらきっとひくだろうな…。神職になってからここまでに本当に色んなことがあった。心折れそうな時だって沢山あった。ある度に必ず語尾にこのような言葉を付けるようにしている。

『それでも、それでも』

だ。

前にあった挫折、苦悩、失敗、の後にこの言葉を付けるだけでまだまだって気持ちになれた。宮司に就任したのは平成21年。あと4年ある。この先に与えられた様々な事はそれでもって気持ちで乗り越えられた。歩みを止めれば全ては止まる。でも、それでも歩むことさえ続けていれば色んな人に会うことが出来る。そう、色んな人だ。側にいてくれる人、遠くにいる人、離れていく人、支えてくれる人。私の人生はどれだけ多くに人に出会うことが出来るのだろうか。それだけで恵まれている。

私は真っ直ぐ歩んだつもりだ。そして気がつくと大勢の人と一緒に歩いていました。行き先が一緒でありますように。

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